2009年09月18日

「死のさだめ」ケイト・チャールズ

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「死のさだめ」ケイト・チャールズ
"Appointed to Die" by Kate Charles
 東京創元社 創元推理文庫 本体960円 ISBN: 4488290035

 新しくやってきた首席司祭は、俗物きわまりない小男だった。金のために伝統を踏みにじるような改革の数々。ロンドンの権力者には滑稽なほど媚を売りながら、地元の信者は軽んじる、その態度。副首席司祭たちは彼の行いに反発し、団結を強める。しかし、彼らの結束はいつしか崩れ始め、教会に悲劇が訪れる。交錯する人々の思いが丹念な筆致で描かれていく、シリーズ第3弾。

 教会もののシリーズを引き継ぎました。「災いを秘めた酒」、「死の誘い」に続く、第3作です。
実際に訳したのは2年前なので、今回、ゲラを見直して、「うーむ、死ぬほどなおさなければ」と頭をかかえました。
 あとがきを書く時になって、またもや「やばい!」という間違いを発見し、ぎりぎりにおなおしをして、編集さんと校閲さんを苦しませてしまいました。ごめんなさい。もうしません。たぶん。
 妙なキャラクターがたくさん出てきて、わたしはアン・ラティマーというキャラクターを「ほとんど地のままだわー」と思いながらやっていましたが、編集さんには、「中村さんはギフトショップのカップルと、のんだくれのおばさんがお気に入りなんだと思っていました」と言われました。
 たしかに、読み返すと愛を感じます。
posted by ゆき at 20:39| 東京 ☁| ケイト・チャールズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする